【2024.3.10】
インディカー・シリーズ(非選手権) 100万ドルチャレンジ
(ザ・サーマル・クラブ)
ローリングスタートの直後からスピードがなく、見る間に集団から離れていくコルトン・ハータの姿を認めて、当然、なにか不運なトラブルに見舞われたのだと思った。インディカー・シリーズの一戦ではなく、総額100万ドルの賞金を懸けたエキシビションレースとして行われた「100万ドルチャレンジ」の「オールスターレース」前半――耳になじまない言い方だが、用語に忠実になろうとするとこう書くほかないのである――開始直後のことだ。10代のうちに初優勝を果たして将来を嘱望されたハータも、ここ2~3年はすっかり精細を欠いて、シリーズの主役から遠ざかっている。一時はF1さえ囁かれたにもかかわらず、現状はいささか寂しい。非選手権の花レースといっても、1周目からの唐突な失速は現状をよく表しているのかもしれないと感じたのである。
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