【2023.9.10】
インディカー・シリーズ第17戦 ファイアストンGP・オブ・モントレー
(ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ)
消化試合である。2023年のインディカーは、最終戦のラグナ・セカを待たずして選手権の行方が決定した。先の記事でも書いたとおり、2007年にチャンプカーでセバスチャン・ブルデーが達成して以来の、またインディカーの枠組みにかぎれば2005年のダン・ウェルドン以来の出来事ということだった。このブログもそれなりに長く続けてきたつもりだが、それでも最初の記事から数年遡らなければならない。異例といってよいだろう。ワンメイクのシャシー、チーム・ペンスキーとチップ・ガナッシ・レーシングの二大巨頭がずっと絶妙に均衡してきたこと、波瀾のレース展開をある程度許容する競技ルール、そしてもっとも大きな影響を及ぼすポイントシステム――4年前までそうだったように最終戦の得点が2倍に設定されていれば、ほとんど計算上の形式にすぎないとはいえ今季のチャンピオン決定も最後に持ち越されていた――。そうしたもろもろの要素が選手権を巧みにかき混ぜ、最終戦まで続く戦いを演出してきたのがインディカーだった。
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